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【2019年オリキャラオフ会】豪華客船の旅〜No.3

豪華客船と聞いて何となく、陸に降りることなく、
何日も船に乗り続けるのだと勝手に思っていましたが、
毎日、または一日置き位で何処かの港に立ち寄るコースが多いようです。
よく知らんけど。
後、たまたま新聞で読みましたが、
LNG船、いわゆる液体ガスなどを運ぶタンク式の輸送船は、
新造で1隻1億8千ドル、
最近値上がり傾向で1億9千から2億ドル程度するそうです。
客船だと幾らするんでしょうか。
とりあえず、円計算して考えるのを止めました。
こういうのを沈没させるローマのお庭番凄い。怖い。

しかし、まさか走り出した側から爆発はしないだろう。
でも、ありえるのか? いや、流石に一泊二日でとかはないはず。
ということで、八少女さんの取り換えが終わったあたりに、
日付を進めさせていただきました。
併せて、こんな感じかなと絡んでみたものの、
雰囲気を出すのは、まだ無理ですね。
いや、まだっていうか、ずっと無理かも。
妖狐が普通なら、動くぬいぐるみも珍しくないだろうか。
でも、ルーたちは可愛い。
可愛いぬいぐるみに反応しない女の子は多くないはず。などなど。
うーん、他所の子を動かすのって難しい。
さりとて目撃だけなのも、それはそれで難しかったですし、
折角だから絡んだほうが面白いかなと。
チャレンジ精神は大事ですよね。

とりあえず、もうちょっと遊んでもらって、旅の思い出を語って、
上手く軍資金や服の調達方法を探したりしながら、
のほほんと帰り道を模索する予定です。
バイトして良いって伺ってますが、出来そうなのが思いつかず。
カジノか? やっぱりカジノなのか?
あと、旅の思い出がやっぱり、思いつかないっすね。
彼ら、仕事での移動は結構してるんですけどね。
仕事ばっかりで旅行もいけないとか、可哀想!

今、己に何かが返ってきた気がしましたが、
これもきっと、気のせいです。

また、旅行と言えば、ここにきて、月末に会社の親睦会で、
横浜からクルーズ船に乗ることになりました。
旅行っていうか、半分仕事だけど。仕事だけど。
船上バーベキューランチだそうです。
実にタイムリーなので余裕があればスパイ活動の写真撮影に勤しんできます。
その翌日は娘を連れて大宮で法事。
わー ハードスケジュール。月曜休んでもいいですか。

6月に就任した新しい社長がイベント好きなようなのです。
11月には明石焼きパーティーをやるそうです。
明石焼きの中身は餅ですか、それともタコですかと聞きましたら、
餅なはずがあるかと呆れられました。
解せぬ。

10月7日追記。
やっぱり大分違ったようですので表現に若干修正を致しました。
が、所詮無駄な足掻きで、より酷くなってなければよいのですが。
やっぱりって言うか、絶対違うと感じてはいた。
そもそも動くぐらいでぬいぐるみ等に惑わされないだろうなあ…
八少女さん、ご指摘ありがとうございます。
言い訳兼コメントは後程致します。

11月9日更に追記。
なんか、時間修正など不要っぽいので、
元に戻しました。
コロコロ変わって申し訳ないです。
だが、やらずには居られなかった。




「過去からの招待状ー甲板での出会い。」

「次は何処へ行こうか?」
「折角甲板に出たんだから、船首の方へ行ってみたいお。」
「そうだね。」
巨大な客船が海を割って進む様はきっと爽快であろう。
千晴の提案に乗った一行は景色の流れから方向を確認し、
来た道を逆戻りすることにした。
途中で甲板の雰囲気が変わり、テーブルと机が並べられた、
大きな喫茶店のようなところにやってくる。
「ここはなんだろ? 休憩所かな。」
「ここにリド・カフェって書いてあるお。リドってなんだろ。
 お店の名前かお?」
「ちゃお君、文字読めるの!?」
「これはアルファベットだお? 読み方合ってるか分かんないけど。」
「あ、本当だ。オレにも読める。」
壁に貼られた看板の前で騒いでいるとティーが突然走り出し、
飛び上がって何かを捕まえる。
「ティー? 何してるの?」
プラーンと捕まえたものを口からぶら下げている茶色のぬいぐるみに、
ポールが近づくより早く、茶色の毛玉が飛んできて、
ティーの足元で急ブレーキを掛けた。

「あ、猫だ。」
フシャーッと威嚇の声を上げ、茶トラの子猫は真ん丸く膨らみ、
あっという間に三段跳びで、近くに有った机の上に飛び乗った。
そのまま一目散に逃げていくと思いきや、
改めて毛を膨らませ、必死の形相でティーを威嚇している。
「にゃんこだねえ。ちっさい、にゃんこだねえ。」
「本当だ。何で逃げないのかな?」
ただ、子猫の登場を喜ぶキィと猫らしからぬ動きに首を傾げたポールの足元で、
ルーがフンと鼻を鳴らした。
「返してって。一人前にリボン返せって怒ってるよ。」
「ティー、返してあげなお。」
ルーの翻訳を聞いた千晴がティーにすすめるが、
茶色いぬいぐるみは不本意そうに耳を動かした。
「盗ってないよ。風に飛んできたの、捕まえただけだよ。」
「そういうことじゃなくてさー」
ティーの説得は千晴に任せることにして、
ポールはまだ逃げようとしない茶トラの子猫を眺めた。
小馬鹿にするようにルーが猫語を訳す。

「変なやつ。『ぼくは豹だぞ! 返さないと怖いぞ!』って言ってる。」
「柄からすれば、虎だよねえ。」
あははと笑って返したものの、小さな子猫を虐める趣味はポールにはない。
「今まで聞いたことなかったけど、ルーは猫語も分かるの?」
「人間が翻訳するよりはマシ程度にね。」
灰色のぬいぐるみは興味がなさそうだが、言葉が通じるならちょうど良い。
「今、返してあげるから、怒るの止めてって言える?」
「言うだけなら。聞く耳があるかは別。」
「そうなの?」
「だって、大概天敵な犬の言葉を聞く余裕のある猫なんか、そうそう居ない。」
「なるほどー」
尤もな理由に納得していると、可愛い声が耳に飛び込んできた。
『マコトー! 待ってちょうだい!』
クリーム色の短いジャケットを着た、ワンピースの女の子が駆け寄ってくる。
艷やかな深い栗色の髪が印象的な美少女で、歳は千晴より少し上ぐらいだろうか。
子猫の飼い主かな等と呑気に構えていたポールの肩、それから頭を茶色の衝撃が襲う。
バシバシっと二弾ジャンプで子猫が飛び乗ったのだ。
近くで一番高い、安全に見える場所だったらしい。
髪の毛で滑る頭は足場が悪く、
慌ててガシガシと爪を出した足でポールの頭を遠慮なく踏みつける。

「ちょ、いたっ、タイム! ちょっとタイム!」
子猫を抑えようにもポールの両腕はキィで塞がっている。
どうする? 片手で捕まえる? 先にきいたんを下ろす?
迷うポールより先に、不安定になった彼を見て、
キィが危ないとぬいぐるみたちが怒る。
「危ない! ポール君が転んだら、きいたんが危ない!」
「おい、お前! きいたんに何するんだよ!」
ガウッと吠えたティーの威嚇は、後に曰く大分抑えたものであったそうだが、
効果てきめんで、子猫は怯えて更にポールの頭にしがみついた。
「あたっ、だから、ちょっと、待ってってば。」
なんとかキィを無事に床へ下ろせば、幼児はトコトコ歩いて、
怒るぬいぐるみ達を叱った。
「うーって、いったら、だめえ! けんかしたら、だめえ!」
「別に良いよ。」
「きいたんが無事なら、それでいいよ。」
あっさり怒るのを止めたぬいぐるみたちに千晴が呆れる。
「ポール君の心配も、してあげなよ…」
「もう、本当だよ。ちょっとはオレの心配もしてよ。」
ぶつくさ文句を言いながら、ポールが子猫を捕まえると、
子猫は触らないでとしゃーっと毛を逆立てた。

「はいはい、怒んない、怒んない。」
言いながら、頭を優しく何度も撫でてやり、
ポールは少女に子猫を差しだそうとした。
「はい。これ、君の猫?」
『あ、ありがと…』
少女がなにか言いかけるより先に、子猫が文句を言うようにニャアと声を上げる。
「リボン取ったら、嫌だったって。」
「お洒落は別の方法が良いって。」
すっかり興味をなくした様子で、ぬいぐるみたちが子猫の言葉を訳す。
言われて少女の手元をみれば、付け替えようとしたのか、
可愛らしい赤い首輪を持っていた。
吠えた拍子にティーが落としたリボンを千晴が拾い、少女に手渡す。
「この子、その首輪よりリボンが良かったみたいだお。」
光る星のついた青いリボンを受け取り、少女は大きな目を瞬かせた。
何か言いたそうであるも、伝わっていない様子から、
千晴は言語の違いを思い出し、ぬいぐるみに通訳を頼む。
「ルー、ボクの代わりに説明してあげてほしいお。」
『こんにちは、お嬢様。この猫はあなたの猫ですか?
 この子はどうやらお手元の首輪より、このリボンが良かったようですよ。』
話しかけても少女はじつと自分を見ただけで、何も言わない。
英語では駄目なのかとルーは少し首を傾げ、子猫を振り返る。
後ろではフッフと鼻を鳴らして兄が子猫に落ち着くように伝えており、
意外にも子猫はそれに答えてにゃーと鳴いた。
思ったより、話ができるのだろうか?

『大切なものだと。タケルとお揃いだと、言っているようですが?』
『犬が、喋った。』
ひとまず言葉を続けたルーへの少女の答えは、質問に全く沿っていなかった。
ティーの同時翻訳を聞いて、ポールたちも思う。
「あーやっぱり、そっちが先にくるよね。」
「二匹とも当たり前のように喋るから、ボクもおかしいことを忘れてたお。」
「みゃう。」
千晴に同意するように子猫が鳴く。
「きいたんの、ルーとティーは、お利口なんだよ。」
キィがむふーと自慢げに鼻の穴を広げた。
お気楽な背後の連れに少し苛立ちながら、ルーは少女に設定を伝える。
『失礼。私、愛玩用件自動翻訳機のロボット、ルーと申します。』
『ロボット? ロボットなの? なんて可愛いのかしら!』
非常にスピーディーでありながら上品さを失わず、
自然な動きで少女はルーを抱き上げると、ジツと見つめた。
『本当、よく出来てるけどぬいぐるみだわ。
 でも、電池は何処から入れるの? 声は何処から出てるの?』
『企業秘密です、お嬢様。』
『凄い、ちゃんと受け答えするのね。』
少し繋がっていない会話のまま、少女はくるりと千晴たちに向き直った。
『ねえ、あなた達、この子は何処で売ってるの?』
「ルーを買いたいって言ってるよ。」
「だよねー」
「そりゃ、ボクだって、
 他所の子が持ってるのを見たら、欲しいって思うお。」
眉間にシワを寄せたティーの説明に、ポールは肩を落とし、
千晴はさもありなんと頷いた。
彼らが大事にするのがキィ限定のため、
口と態度の悪さで忘れられがちだが、
ルー達の可愛らしさは抜群だ。
女の子であれば尚更黙っていられないだろう。

『お嬢様、私どもには企業秘密の技術が使われているため、
 販売はしておりません。』
『あら、そうなの?
 でも、何時かは販売するのではないの? いつ頃かしら?』
『誠に申し訳ございませんが…』
少女とぬいぐるみの攻防が続く。
それでも丁寧な態度を崩さない弟の律儀さにフンと鼻を鳴らし、
ティーはポールたちに状況を伝えた。
「面倒いなあって言ってる。」
「いや、それはルーが、
 むしろ、ティーが思っていることだよね?」
「お願いだから、怒って噛むとかしないで欲しいお。」
「にゃあ!」
事情を正直に説明できないので、
誤魔化しているのが余計に興味を引いている気がする。
しかし、少女が納得するのが先か、
ぬいぐるみたちが飽きて設定を放り出すのが先か。
明らかに後者の確率が高い。
だって、うちのぬいぐるみ、
きいたん以外のことに短気なんだもん。
平行線の言い争いに、ポールたちが静かに顔を青くしていると助け舟が入った。
『マコト! アンジェリカ!』
「にゃあ!」
『タケルお兄ちゃま!』
呼ばれて子猫と少女が同時に返事をする。
少女の動きが止まったすきに、ルーはもがいて腕の中から逃げ出し、
キィが少女のスカートを引っ張った。
「おねえちゃん。きいたんのルーだよー」
『あ…』
逃げたルーがキィの後ろに隠れ、不機嫌そうにこちらを見ているのに、
少女は誰が持ち主かを理解したらしい。
『ごめんなさいね。あなたのワンちゃん、勝手に抱き上げたりして。』
「いいよー」
「ちっとも、よかないよ。」
言葉は分からずとも、気まずそうな様子と口調で、
謝っているのを察したらしいキィは寛容に頷き、
ルーが不満げに唸る。
『アンジェリカ、マコトは? 何かあったのか?』
その間に走り寄ってきた男性に向かい、子猫が嬉しそうにミャウと鳴き、
ポールの手から逃れようとジタバタ暴れた。
こっちが本当の飼い主と判断して、ポールは男性に子猫を差し出した。
「はい、この子はあなたの猫ですね?」
『ああ、ありがとう。君が捕まえてくれたのか。』
差し出された子猫を受け取って、男性は酷く安心したように笑い、
抱かれた子猫は嬉しげに頭をこすりつけている。
仲の良さそうな様子にポールも幸せな気分になる。
良いことをした。

「じゃあ、オレ達はこれで。」
『ねえ、待って!』
ニコニコと笑顔で別れようとした彼らを、少女が止める。
『その子達はまだ、商品化されていないし、
 詳しいことを話せないのはわかったわ。
 でも、会社名だけでも教えてくれないかしら?』
きっと、ぬいぐるみのことを聞いているのだろう。
訳されずとも大体のことを察し、ポールと千晴は顔を見合わせた。
美少女に頼まれるなど、そうあることではないし、
気持ちも分かるだけになんとかしてあげたいとは思うが、
生憎、当商品は非売品な上に危険物でもある。
『アンジェリカ、無理を言ってはいけないよ。』
『タケルお兄ちゃま…でも、そうよね。
 あんまり可愛いから、つい、はしゃいでしまったわ。』
保護者らしい男性が留め、
物分りよく少女も諦めたようだが、がっかりしただろう。
可愛らしい少女が落ち込む姿など見たいはずがなく、
さりとて良い方法も思い付かず、困るポール達を見上げ、
キィが仕方がないねと偉そうに言った。

「おねえちゃんに、ちょっとだけ、ルー、かしてあげるよ。」
「えー」
「嫌だよ!」
ルーが、むしろティーが即座に断るが、
小さい人はしたり顔でぬいぐるみたちに言いつけた。
「なかよくしなくっちゃ、だめだよー
 おねえちゃんが、かわいそうだよー」
可哀想と言われるほど、気にしていないだろうが、
キィにはそんなことはわからない。
ただ、自分と同じ様に考えたのだろう。
「ルーも、ティーも、かわいいから、しかたがないよー
 きいたんは、おりこうだから、
 ちょっと、かしてあげるの、がまんできるんだよー」
「…しょうがないねえ。」
少女をかばう幼児の主張を踏みつける気にはなれなかったらしく、
ルーはぺろりと鼻の頭をなめて、不承不承頷く。
「あーあ、面倒なことになっちゃった。」
ティーがブルブルと体を震わせ、文句を言うが、
こちらも諦めたらしい。

『お嬢様。情報はお渡しできませんが、
 短い時間であれば、私をお貸ししても良いと持ち主が申しております。』
『本当?』
ルーの表明を聞いて、少女の顔がぱっと明るくなるが、
すぐに心配そうな顔になった。
『でも、迷惑ではないの?』
こちらの都合を気にする様子に、
ぬいぐるみは少し気を良くしたらしい。
胸を張り、偉そうに言う。
『きいたんが。
 私の持ち主が良ければそれで良いのです。』
『そう、なの?
 でも、少しだけでも良いわ。ありがとう!』
花が綻ぶような笑顔を向けられ、揃ってポールたちの鼻の下が伸びる。
『良いのかい?』
早速ルーを抱き上げて大喜びする少女に、
戸惑う様子ながら、
男性も嬉しそうな顔になり、子猫がにゃあと腕の中で鳴く。
『ええ。とは言え、短い期間、一緒に遊ぶだけですが。』
はしゃぐ少女に抱えられた弟の代わりに、
ティーが偉そうに答える。
『こう言ってはなんだが、助かったよ。
 ああ、まだ名乗っていなかったね。』
元々無理等言われていないし、
助かったと礼を受けるほど、大したことはしていない。
第一、女の子は笑っている方がいいに決まっている。
タケルと名乗った青年に、ポールたちは名乗りを返した。
「ポール・スミスです。」
「瀬戸千晴だお。」
「きいたんだよ。」
『…そして、私はティーと申しますー』
以上を翻訳して、茶色のぬいぐるみは口の端を歪めた。
「敬語、面倒。」
「ティー、お利口にして!」
ぼそっと文句を言うのを、ポールは即座に小声で諌めた。
「わかってるよ。」
ぬいぐるみがフンと鼻で笑う。

『この猫はマコトと言うんだ。』
『私はアンジェリカ。アンジェリカ・ダ・シウバよ。
 先程は失礼してしまったわ。』
タケルの腕の中でマコトと呼ばれた子猫がにゃあと鳴き、
少女が春の妖精のように柔らかく微笑む。
流石にルーたちの可愛いさには惑わされてしまったようだが、
落ち着きを取り戻した彼女は、千晴と歳もそう変わらないであろうに、
既に一人前のレディーにみえた。
『で、あなたの名前は何ていうの? 可愛い子犬さん。』
『…ボクは、ルーだよ。』
いい加減、ロボットとして型式張るのも疲れたのか、
自分を抱きしめて尋ねるアンジェリカに、ルーは敬語を止めた。
そして嫌そうに付け加える。
『アンジェ、狐臭い。変な狐の匂いがする。
 折角、良い匂いなのに、狐の匂いがくっついてる。』
『うそ? き、気のせいでしょ。』
勝手に名前を短縮されたことより、追加のほうが気になったらしく、
アンジェリカは何かをごまかすように、すました顔をした。

『それで、あなた達は何をしていたの?』
『なにも。船内を見て回ってただけだよ。』
『この船は広いから、まわるだけで楽しいものね。
 私も後でちょっとした方法を使って、
 色々なところを見に行ってみようと思ってるの。
 秘密の施設がある下層デッキとかね。』
『アンジェリカ? どういうことだい?』
強い口調でタケルが会話に割り込み、険しい顔で少女を見つめる。
アンジェリカは一瞬慌てた様にみえたが、
直ぐに落ち着いて首を横に振った。
『なんでもないわ、お兄ちゃま。』
『だが、秘密の施設を見に行くと…』
『大丈夫、もし本当にそんな施設があったら、
 ちょっと覗くぐらいはするかもだけど、絶対、危ないことはしないわ。』
なにか問題でもあったのだろうか。
アンジェリカに詰問するタケルの腕から、
マコトがするりと抜け降りて、ポールたちの足元でにゃあと鳴いた。
ティーがフンフンと鼻をくっつけて、挨拶を交わす。

「もしかしたらあの子、見かけより大分お転婆かもしれないよ。」
「そうなんだ。」
ティーの言葉に頷きはしたが、傍目でみている限り、
とてもそうは思えない。
質問に落ち着いて答えている様子に、
タケルが若干冷静さを欠いてみえることも加わって、
相対して余計に大人びて見える。
人に心配や迷惑を掛けることはしないだろう。
勝手に納得して頷いたポールの足元で、
マコトが尻尾を揺らし、ティーが訳す。
「マコトも、下は危ないから行かないほうが良いって言ってる。
 変なもの見たって。」
茶色いぬいぐるみを通した茶トラ猫からの情報に、
100%安全とは言えないと、ポールはカオスからの忠告を思い出す。
「でもまあ、どうしようもないよね。」
なぜなら、現在地は海のど真ん中。
今更逃げる場所もないと開き直ったポールの横で、千晴も静かに首肯する。
「うんだお。いざとなったら、その時に考えればいいお。」
「ちゃお君、強気ー」
「ボクは知っているんだお。
 どれだけ強くったって、フロティアの人狼ほど強い魔物はそういないし、
 ガチでキレたうちのママほど怖いものは、やっぱり、そうそうないんだお。
 あれに比べれば、大概のことは乗り切れるお。」
「あーね。それに今のオレらにはルーもティーも、
 声だけとは言え、カオスさんもいるしね。」
「世界最強最悪の魔王と神話の魔狼が二匹もいて駄目なら、
 誰にもどうにもできないお。そのときは素直に諦めるお。」
腹をくくった冒険者は強いのだ。
ついでにうちのギルドは特殊だから、軟弱では生き残れない。
楽観的に頷きあう二人を見上げ、
ティーが楽しそうにフシシと笑い、
マコトも尻尾を立ててニャアと鳴いた。
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こんばんは。

アンジェリカを使っていただきありがとうございます。
志士朗は、どうも彩洋さんが書いたアンジェリカを元に書いていらっしゃるようなので、実際のアンジェリカの行動としては、ちょっとキャラに合わないことの連続なんですよね。(実際の作品のアンジェリカは、駄々をこねたり、意見が通らないといって泣きそうになったりは、絶対にしないタイプの子なのです)

むしろ山内拓也が中に入っていて、アンジェリカは金持ちの子供だからこんな行動するかなと演技をしていると考えた方が、納得のいく振るまいかなあ。ま、そうなると声が男のものになっちゃうか。

まあ、これはお祭りイベントなので、仕方ないということにしましょう。

ともあれ、ストーリーは、志士朗さんのところのご一行が船の謎に迫っていく展開になるのですね。

続きを楽しみにしています。

Re: 八少女様

コメントありがとうございます。
また、ご指摘ごもっともです。
年が近いのでとお呼びさせていただいたものの、
自分でも子供っぽすぎるのではと違和感はありました。
しっかりされているだけでなく、我慢慣れもされていて、
大人に迷惑を掛けることも好まないであろうとも思ったのですが。

ただ、ドラえもん並に会話できるロボット、
若しくは喋るポケモン的存在に出会ったときは、
流石にはしゃぐのではないかとも思い。
果たしてぬいぐるみで喜ぶかとの疑問もあって悩んだものの、
結局、加減を見極めることが出来ませんでした。

山内さんと普通に会話しているのを読み、
しくじったと修正したのですが、全然至れなかったですね。
また、うちの連中が必要以上に過敏な反応しているのが、
不要な強調となって、更に良くなかったなと反省しています。
世界的美少女だからって大騒ぎし過ぎです、彼奴らは。
山内さんが中身説はその手があったかとも思いましたが、
多分、うちのぬいぐるみが勘付きそう。

などと長くなってしまいましたが、
お目汚しとなり、申し訳ありませんでした。
再調整でちょっとはマシに、なってないなあ。
むしろ返って悪くなったような気もします。
ご不快な思いをさせてしまっていないかだけが心配です。

蛇足として、マッテオさんではなく、タケルさんなのは、
ファンの方から苦情が殺到するのが目に見えていたからです。
モノクロ写真にしただけで許せない方々を納得させることは勿論、
普通に会話を想像できず。
タケルさんなら大丈夫ということでもないのですが。
アンジェリカちゃん相手に、キツい問いただし方はしないだろう。
でも、平常心で優しく聞ける状況でもなさそう、等など。
本当に難しいです。

うちのお気楽な連中は、船の謎は放置してお菓子を食べに行く予定ですが、
引き続き、どうぞよろしくお願いいたします。
アンジェリカちゃんが妖狐の能力で何処に行くのかも、楽しみにしております。

しつこく再登場です。

こんばんは。

わざわざ書き直していただき、ありがとうございました。
お氣遣い、感謝です。

ちなみにマッテオはただのおちゃらけ男で、ファンもいますけれど、馬鹿にする人もたくさんいる、ゴシップ誌の常連程度の富豪です。一方、竹流の方は生まれも能力も容姿も、さらにいうと人望もマッテオごときとは格が違いますのでファンを怒らせたらもっと大変ですよ(笑)

もっともマッテオは、豪華客船の謎には全く氣が付いていませんので、ここで出すのはタケルしかないですよね。

いろいろとありがとうございました。続きを楽しみにしています。

Re: 八少女様

お疲れ様です。

しつこくなどといわず、何度ご登場頂いても嬉しいです。
むしろ、返信遅くなり失礼致しました。

書き直すというほどでもない、
焼石に水程度の修正しかできず…もうちょっと、
上手にかければ良かったのですが。

タケルさんも色々凄そうですが、
ご実家を怒らせなければ、
むしろ、マコトくん絡みでご本人を怒らせなければ、
大丈夫だろうと判断しました。いや、きっと、多分…

マッテオさんはそうは言っても、
妹さんや部下さんたちを大事にされている事とか、
愛情とかがちゃんとあるので良いんです。
私が下手に書くとただの軽薄になりそうで。
そもそも甘い言葉とか何をどう言えば良いのやら。

いや、今日も仕事中、
担当のお姉さんに、折角電話貰ったんだから、
もっと話すことがあれば良いのにとか、
別担当の兄ちゃんより、貴女が良いとか言ってませんから。
言ってませんから。断じて。

改めて、ご配慮ありがとうございました。
どうぞよろしくお願いいたします。

はじめまして!

はじめまして。
豪華客船に乗り合わさせていただくことになりました、TOM-Fです。よろしくお願いします。

ゲストの皆さんは、年少の方ばかりなんですね。ポール君が最年長で、まとめ役という感じですが、一行の面々が個性的というか、それぞれアクが強いので苦労をしている様子がほほえましいです。
あの船、なんだか怪しい仕掛けや乗客が多いし、しかも慣れない異郷(みたいなものですよね)で、子どもたちだけで大丈夫なのかと思いますが、強大な力を持つカオスのバックアップがあるなら、まあ安心かな。
彼らの最終目標は、ミッドガルドへの帰還、ということになるのでしょうか。それまでは、なかなか乗ることができない豪華客船の船旅、たっぷりと楽しみたいところでしょうね。

タケルやマコト、それに妖狐アンジェリカとの交流も、楽しく読ませていただきました。この先の冒険(?)や交流を楽しみに、追わせていただこうと思います。

Re: TOM-F様

こちらこそ始めまして。
コメントをありがとうございます。
色々迷っているうちに現在に至り、
ご挨拶が遅くなり、失礼いたしました。

比較的、人前に出せそうなのを選んだ結果なので、
意識してませんでしたが、確かに最年少組が参加させていただいております。
ポールは一見最年長で下の面倒も進んでみる方ではあるのですが、
一本抜けているので、実際に気苦労を感じるのは千晴でしょうね。
幸い、今回は深刻な状況(だと認識できてない)ので、
全員クルーズを呑気に楽しむと思いますが。
また、ご指摘の通り、裏に器用なだけが取り柄な魔王が控えておりますので、
何か危険があっても、奴がなんとかするでしょう。多分。

どちらかと言えば、先のプロットも何もなく進めているのと、
ゲスト様の扱いで失礼がないかが心配です。
後、旅の話が全く思いつかない。やばい。
なるべくご迷惑を掛けないよう微力を尽くしつつ進めるつもりですが、
どうなることやら。

よろしければ、またお付き合いください。
どうぞ、よろしくお願いいたします。

こんばんは~

とても新鮮な気分で読ませていただいています。
こういう形式の文章に出会う機会はあまりないんですよね。
ここに登場するキャラクター達、志士朗さんが創り出されたファンタジーの世界からこの豪華客船に迷い込んできたんですよね?その世界の設定がよくわかっていないので、ちょっと無理やりな想像でサキなりの解釈で理解したつもりになっていますが、ちゃんと理解できていたらいいのですが。

でも、ポール達、本当は物凄い実力の持ち主?
アンジェリカ達と組んで地下へ向かうのでしょうか?
アンジェリカは実は山内なのかな?
少しずつでも謎が解けていけば良いなと思いながら、追いかけてみようかなぁ・・・。
乗船しようかどうしようか、迷っているサキでした。

Re: 山西 サキ様

今日は。始めまして。
コメントをありがとうございます。

自分では何も考えず、書きたいようにに書いているので、
形式とは設定的なものか、文章的なものなのか、柄にもなく悩んでしまいました。
設定は必要であれば多少は出ますが、
基本的にプロローグに書いた以上のものはないので、
ゲームなどによくある西洋風ファンタジーを想像していただければ、
特段問題はないかと思います。
あえて言えば、異世界ではなく、
遠い未来の扱いになっているのが、微妙に珍しいでしょうか。

ぬいぐるみは兎も角、立ち位置が新米騎士と初級魔法使なので、
実力らしいものを強いて言えば、引きの強さでしょうね。
金銭面で役に立たず、場合によってはマイナスの類の。
奴らは帰還のためと指示を受けてはいても、珍しい船内見学位の感覚で、
謎の解明とか欠片も考えていませんし、誰かの役に立つこともないでしょう。
書いている側も、謎より、如何に旅の話をするかが目下の課題です。
アンジェリカちゃんは元に戻り済み、なのですが書き方が悪くて…

プレッシャーを掛けるつもりは毛頭ないですのですが、
さらっと乗船しちゃえば良いんじゃないでしょうか。

ただ、悩まれるのは作品の出来や、執筆時間、気力など色々あると思いますが、
書かないより、書いたほうが良いのは間違いない、はず。多分。
どんな状態であれ、形にしないと読んでもらうことは疎か、
後で直すことも出来ませんしね。
山西さんは短編でも飲み込まれる世界を作り出されていらっしゃり、
書くとなったら、きっちり仕上げられることと思いますが、
何だったら、数行で終わるようなのでも良いんじゃないかなぁ。

などと、実に適当且つ無責任な内容で申し訳ないのですが。
歌と一緒にぬいぐるみ共が遠吠え始めないか心配になりつつ、
隅っこからご乗船お待ちしております。
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プロフィール

津路 志士朗

Author:津路 志士朗
適当6割、捏造3割。
残り1割に、真実が混ざってないことも、
ないかもしれない。
取り合えず、閲覧は自己責任で。
「説明書」は読んでおいてください。

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